糖質制限ダイエット おすすめする理由・おすすめできない理由

テレビCMやネットなどのメディアで話題の糖質制限ダイエットですが、実際に効果はどうでしょうか。

食べたいものを食べることができず、かなりキツそうなイメージがありますが、本当に痩せるの?食べていいものは?リバウンドの心配は?糖質制限(炭水化物)ダイエットをおすすめする理由(メリット)おすすめできない理由(デメリット)を紹介します。

糖質制限とは?

糖質制限は、食事の糖質を極力カットする食事法のことで、元々はメタボリックシンドロームや糖尿病の患者向けに考えられた食事療法であり治療の一種でした。

糖質が多い食事を控えながら、減量と体質改善を目的としているので、ダイエットに効果的として人気を集めています。

糖質とは、人間の生命維持や身体活動などに欠かせないエネルギー源となっている、3大栄養素「たんぱく質・炭水化物・脂質」のうちの一つ「炭水化物」の一部で、炭水化物は、消化吸収できる『糖質』と、消化吸収することができない『食物繊維』に分類されます。

糖質とは炭水化物から食物繊維を引いたものを指します。

糖質が多い食事を避けることで面倒なカロリー計算をする必要がなく、基本的には糖質制限を行っていれば脂質やタンパク質などは制限しなくてよいとされています。

調理法にもよりますが、肉を食べてもいいということが人気の理由の一つです。

糖質制限がダイエットに効果的な理由

【血糖値の急上昇を防ぎ、インスリンの分泌を抑える】

糖質を摂取すると血糖値が急激に上昇します。血糖値が急に上がると、それを抑えるためにホルモンの1つである「インスリン」が多く分泌されるます。

インスリンには、血液中に存在している糖分を脂肪細胞に取り込むよう促す働きがあり、インスリンが多く分泌されるということは、血液中の余った糖分を脂肪に引き込み、体脂肪が蓄積されることに繋がります。

糖質を制限することで血糖値の急激な上昇を抑え、インスリンの分泌を抑えることができます。

【エネルギー源として中性脂肪の利用が増える】

体を動かすのに必要なエネルギーである糖質の摂取量が少なくなると、体内ではエネルギー不足を補うため、蓄積されている中性脂肪や体脂肪を分解してエネルギー源を作り出します。

中性脂肪を分解するとき、肝臓では「ケトン体」と呼ばれるエネルギー源を生成します。このケトン体が糖の代わりとなり、カラダを動かすエネルギー源となります。

簡単に説明する「体内の糖質が不足しているから、脂肪を分解してエネルギー源となるケトン体を生み出す」ということです。

本来備わっている体の仕組みが働くことにより体脂肪が減少するのです。

糖質制限中に食べていい食材・避けるべき食材

【食べていい食材・避けるべき食材】

食べていい食材避けた方がいい食材
牛、豚、鶏、馬、羊、ジビエ特になし
魚介類小型の青魚、イカ、貝類練りもの
卵・乳製品卵、チーズ、生クリーム甘いヨーグルト
豆・種・実納豆、枝豆、クルミ、アーモンド、ピスタチオ、マカダミアナッツ、ヒマワリの種栗、きな粉、調製豆乳
野菜・穀類葉物野菜、きのこ類、ピーマン、ブロッコリー米、パン、麺類
果物ベリー類、アボカド甘い果物
海藻ワカメ、ヒジキ、海苔、寒天、アオサ、めかぶ、もずく特になし
調味料塩、こしょう、みそ、酢、スパイスソース、ケチャップ、みりん

出典 『ラーメン大好きの医者が教える 糖質制限の外食ガイド』(マキノ出版)P.180〜181

【主食に含まれる糖質量】

分量糖質量
ご飯(精白米)茶碗1杯(150g)55.2g
食パン6枚切り1枚(60g)26.6g
うどん1玉(240g)49.9g
そば1玉(170g)40.8g
中華めん(蒸し)1玉(150g)54.8g
スパゲティ(乾燥)1束(100g)71.2g

出典 『ラーメン大好きの医者が教える 糖質制限の外食ガイド』(マキノ出版)P.182〜183

【肉類に含まれる糖質量】

分量糖質量
牛肩ロース(脂身つき)1個(150g)5.6g
牛バラ(カルビ)薄切り1枚(25g)0g
豚ロース(脂身つき)薄切り1枚(25g)0.1g
豚もも(脂身つき)1枚(90g)0.2g
鶏もも肉(皮つき)1枚(250g)0g
鶏むね肉(皮つき)1枚(250g)0.2g

出典 『ラーメン大好きの医者が教える 糖質制限の外食ガイド』(マキノ出版)P.182〜183

【野菜類に含まれる糖質量】

分量糖質量
トマト1個(150g)5.6g
ニンジン1本(200g)12.6g
ブロッコリー1株(250g)1.5g
キャベツ1/2個(600g)20.4g
レタス(蒸し)1個(400g)6.8g
トウモロコシ1本(175g)107.7g
ジャガイモ1個(150g)24.4g

出典 『ラーメン大好きの医者が教える 糖質制限の外食ガイド』(マキノ出版)P.182〜183

糖質制限成功のポイント

数あるダイエットの中でも大きな効果が見込めるダイエット方法だと思われます。

元々の体系にもよりますが、標準体重以上の人であれば、1週間程度で目に見えて効果が表れるでしょう。

しかし、糖質制限ダイエットは、主食である米・パン・麺類などを控える必要があるため、最初の数日は想像以上にキツく、家族と同居の方は家族の協力がなければ成功が難しいく、脱落者が非常に多いダイエットです。

このため、完全に炭水化物をカットするのではなく、一日おきに炭水化物を取らない、夜は炭水化物を取らないなど、無理をせず続けれれることを前提としたほうがいいかもしれません。

また、痩せることも大事かもしれませんが、糖質制限は食生活の改善ということを意識した方が後々の健康・美容にとって好ましい結果を得ることができるでしょう。

糖質制限ダイエットの注意点

糖質制限ダイエットで炭水化物の摂取量を極端に減らしてしまうと、体脂肪は減りますが体内は低血糖状態になってしまいます。この状態が長期間続くとホルモンバランスが崩れる原因となり、集中力が続かなかったり、イライラしてしまったり自律神経が乱れてしまう恐れがあります。

さらに女性に注意してもらいたいのが体内のエストロゲンの分泌が減少してしまうことです。エストロゲンは女性らしい体を作るのに必須なホルモンで、綺麗な体系・ボディラインを維持するために必要な成分です。

完全に糖質をカットしてしまうのではなく、ある程度の糖質は必要です。糖質制限ダイエット時の炭水化物の摂取は、体重60kgの人であれば、1日6g程度を目安にするといいでしょう。

また、糖質制限ダイエットはリバウンドに注意しなければいけません。糖質制限を止めて普段通りの食生活に戻せば体重はすぐに元に戻ってしまいます。

ダイエット系のパーソナルトレーニングジムのプログラムは食事制限に筋力トレーニングがセットになっているのが一般的です。

リバウンドしないようにするためには、筋トレをして筋肉量を増やし基礎代謝を上げることで痩せやすい体にすることが重要です。

パーソナルトレーニングジムの糖質制限ダイエットで痩せる理由は、糖質の摂取を減らしたからだけではないということをしっかり理解しましょう。